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経営者は要チェック!中小企業へのコロナ支援策まとめ初級編(給付金、助成金、補助金、協力金、融資、支払猶予など)
2020/05/31
先日、第二次補正予算が閣議決定され、6月の二週目には予算委員会での審議を経て成立する見込みです。
感染拡大の長期化、休業要請、顧客離れやサプライチェーンの崩壊などによって、多くの事業者が先行きの見えない戦いの中で苦しんでおられることを思うと、政府の支援策は全く足りておらず、スピードも遅い。
私自身、ずっとこだわってきた雇用維持政策の柱「雇用調整助成金」の日額上限引上げは、約2ヶ月も前から何度も言い続けて、厚生労働委員会でも3〜4度取り上げてきて、やっと前に進みました。
結局、4月からの遡及適用(遡って適用すること)にするんだから、初めからさっさとやれば良いのに、危機予測が全くできていないことに呆れます。
まさに、現状維持&微修正型の支援策しか打てないような政府の統治能力や危機対応能力に対し、疑問を呈せざるを得ない事例だと思います。
ずっと主張してきた雇調金の上限引上げ。政府の判断遅すぎ。怒
要件緩和も小出しにして混乱させる最低なやり方。倒産・失業・収入激減を防ぐ気が無いとしか思えん。
・申請の超簡素化&事後チェック方式
・上限額大幅引上げ(最低でも2倍以上)
・スタートアップ企業にも適用拡大
くらい、即日やれ。 https://t.co/zNZHWzkQ1U— 藤田文武(衆議院議員 日本維新の会 大阪12区) (@fumi_fuji) May 3, 2020
しかし、これまで日本維新の会が緊急提言で訴えてきた雇用調整助成金の拡充や、家賃支援の給付金などを含め、まだまだ十分とは言えないものの事業者支援策が一通り出揃うことになりますから、我々としても早期成立に前向きに協力し、次なる課題解決へ進む決意です。
ちなみに、第一次と第二次の補正予算の真水金額は約60兆円となり、結果として日本維新の会が提言で主張してきた金額に近いものとなりました。
二次補正予算の評価と経済成長率予想|飯田泰之 https://t.co/46SYbV33bi
一次補正での真水は26兆円.二次補正での真水は32兆円です.58兆円の財政措置
↓
たぶん誰も気付いてないけど、補正の規模は、維新提言の通りにしていただきました。 pic.twitter.com/z9R6kYaO4A— 足立康史 (@adachiyasushi) May 27, 2020
では、政府の支援策には具体的にどんなものがあるのか。
経済産業省が事業者支援策をまとめた冊子を随時更新しているのですが、ざっと70〜80ページという「大作」になっているので、ページ数だけで心が折れてしまう方もいると思います。
自分の会社でどれが使えるのだろうか・・
まずはどれを検討したら良いのかわからない・・・
といった声をよく聞きますので、
新型コロナ関連で影響を受ける中小零細企業や個人事業主が検討すべき支援策について、代表的なものをご紹介します。
どんな事業者でも「少なくともこれだけはチェックしてください!」というものですので、是非、参考にしてみてください。
1、資金繰り支援(融資)
今回の緊急事態において、多くの企業で最も大事なのことは何と言っても資金繰り!つまり手元のキャッシュの確保ではないでしょうか。政府系金融機関や民間銀行において、様々な制度融資がセットされていますので、まずは取引銀行に相談してください。
兎にも角にも、まずは普段から取引のある民間銀行、日本政策金融公庫、商工中金へ相談してください。詳しい要件は担当者が教えてくれるので、まずは早くコンタクトすることが先決です。
◼︎日本政策金融公庫には実質無利子・無担保の制度融資があり、民間銀行にも市町村で認定を貰えば活用できる「セーフティネット保証(4号、5号)」や「危機関連保証」といった制度融資が準備されています。
◼︎現在、民間銀行や保証協会、日本政策金融公庫も相当な量の相談を受けているので通常よりも時間がかかるケースがあります。よって、制度融資は政府系と複数の民間銀行にすべて並行して同時に相談することをお勧めします。その際、すべての銀行にその進捗状況をシェアしておく方が良いです。
◼︎無利子、無担保、保証料減免、元本据え置き期間設定、既往債務の借り換えなども可能となります。二次補正予算では「資本性劣後ローン」の拡充もセットされていますので、是非相談してください。
2、雇用調整助成金(人を雇っている事業者は検討必須!)
人を雇っている企業は、必ず検討しておいた方が良いです。まずはハローワークの助成金センターへ相談しましょう。
私も厚生労働委員会で何度もなんども取り上げてきたこの雇用調整助成金ですが、やっとのことで上限日額が引き上げられました。
◼︎日額上限8,330円が15,000円まで引き上げられる予定です。これで平均月収33万円程度(年収400万円弱)までならカバーされる計算になります。
◼︎日額上限引き上げは、4月1日まで遡って適用され、特例期間は9月末まで延長されます。
◼︎中小企業の場合、解雇を行わない場合には助成率が最大10/10まで引き上げられます。
◼︎新入社員やパートさんなど、雇用保険被保険者でない人も受給対象になります。
◼︎休業中に人材育成をする場合には、教育訓練加算として最大2,400円加算されます。今後、復活を目指して従業員の力をアップさせたい企業は絶対に取り組んだ方が良いです。
◼︎会社から休業手当がでない場合、労働者個人が平均賃金の80%(上限11,000円)を直接申請できる制度が新設されます。4〜9月末が適用対象となります。
3、持続化給付金 ※50%以上の減収でもらえる!
◼︎給付上限:法人200万円、個人100万円
◼︎対象は売上が50%以上減少していること。2020年3月までの創業した事業主まで対象が拡大されました。電子申請です!
4、家賃支援給付金 ※テナント商売の事業者は必須!(二次補正予算で新設予定)
◼︎賃料の2/3を6ヶ月分補助する仕組み。
◼︎対象は単月で売上50%以上減少、または、3ヶ月で30%以上減少
◼︎給付額
・法人→ 月50万(最大300万)、複数店舗所有の場合 月100万(最大600万)
・個人→ 月25万(最大150万)、複数店舗所有の場合 月50万(最大300万)
5、支払猶予、減免(税金、社会保険料、公共料金など)
◼︎税金:1年間の納税猶予 → 税務署、市町村、都道府県へ相談
◼︎固定資産税・都市計画税の減免 → 市町村へ相談
◼︎社会保険料等の納付猶予 → 年金事務所へ相談
◼︎公共料金の支払猶予(水道、電気、ガス、電話など) → 政府から柔軟に対応する旨の要請が出ているので、支払いが厳しい場合には業者とすぐに相談を!
6、補助金 ※詳しい解説は省略。
感染防止策やクラスター対策などへの投資、サプライチャーンの再構築や新規顧客の開拓、ビジネスモデルの転換、テレワーク環境の整備、IT導入など、コロナで苦しい経営環境にある企業がV字回復のために前向きな投資や販売促進を行う場合、補助金の対象になる場合がありますので、是非ご覧ください。代表的なものは下記の通りです。
◼︎ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(最大1,000万円)
◼︎IT導入補助金(最大450万円)
◼︎持続化補助金(最大150万円)
7、その他
各都道府県や市町村が独自に実施する施策がありますので、それぞれの自治体のHPをご確認下さい。
例えば、休業要請や感染拡大防止への協力金、家賃に対する支援金など、国の支援策に加えて実施されている自治体が多くありますので、チェックしてみてください。
※私の地元の大阪では、休業要請に応じてくださった事業者に対する協力金に加え、休業要請対象施設以外で売上の激減している事業者を対象にした「大阪府休業要請外支援金」がスタートしました。
政府の支援策に対して、「遅い、足りない、わかりにくい、手続きが面倒」などの声が多く上がっています。私も企業経営の現場に10年以上関わってきた経験があり、少しでも苦しんでいる事業者のお役に立てればと思い、支援策をまとめてみました。
少しでも参考になれば幸いです。
参考)日本維新の会のこれまでの提言書
衆議院議員 藤田文武